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7つのポイントで、働きがいを取り戻す!

働きがい心理学の根底には、人間の究極の欲求と言われる“自己重要感”といったものがあります。“自己重要感”とは、人は自分自身のことを価値ある存在だと思いたいし、他人からも価値ある存在だと思われたいといった、人の深層心理の中にある自分の存在価値を確かめたいという究極の欲求のことになります。

この“自己重要感”は無意識的なものなので、日頃意識している人はいらっしゃらないと思います。しかし、無意識の中にはこの究極の欲求が存在しているため、人は様々な行動をしていきます。
健全なものとしては、一生懸命に仕事をするといった認められる努力や、かっこいいファッションに身を包んだりブランド品を身につけたりしていきます。寄付をする行為も、自己重要感を高めるために無意識的に行なっている行動だと言われています。
これに対して自己重要感が下がっている方の不健全な行為として、次のようなものがあります。やたらと多い自慢話や横柄な態度をとる。他人をけなしたりマウントをとったりする。これらの行為でも自己重要感が満たされないと、二次利得といって他人の同情を引くための病気を引き起こしたりします。皆さんの周りにも、明確な疾患が無いにも関わらず、いつも「頭がいたい」とか「腰が痛い」と言っている人を見かけませんでしょうか。この方々の症状は仮病ではなく、“自己重要感”を渇望する心理が起こす本物の痛みになります。

働きがい心理学では、健全に“自己重要感”を高めるためのポイントとして、次の7つを示しています。それぞれ質問に答えながら読み進めてみて下さい。

一つ目のポイントは、システム思考です。自分が現在携わっている活動や仕事が、どのような好影響を社会にもたらしているのかを感じられることが大切になります。例えば私の場合、働きがいをテーマとした組織開発や研修を展開しておりますが、この仕事が世の中に笑顔を連鎖させていくといったことを感じられることが、自己重要感を高めていきます。
Q:あなたの仕事は世の中に何を連鎖させていますか?

二つ目のポイントは、使命感です。現在の仕事に明確な意義を感じられていることが大切になります。これはシステム思考につながるものですが、私の場合であれば自身の仕事に、「働く人の心に働きがいを育む」といった人生を通しての使命を感じられることになります。
Q:あなたが人生を通して達成していきたいことは何ですか?

三つ目のポイントは、価値観です。価値観とは、私たちが「目標に向かう」あるいは「問題を回避する」何かです。一般的に名詞化によって表現され、例えば「愛」「魅力」「尊敬」「成長」「自由」「満足」といったものになります。自身が大切にしていることを、仕事で感じられることが大切になります。私の場合であれば、「成長」や「笑顔」が大切ですので、日々の仕事でこれを感じられれば自己重要感は高まるのです。
Q:あなたが仕事で大切にしていることは何ですか?

四つ目のポイントは、有能感です。目の前の仕事を自身でやり切れると思えることが大切になります。私の場合であれば、組織開発のファシリテーションや研修の企画から開催までをやりとげられる能力を持っているといったことになります。目の前の仕事をやり遂げることができないといった無能感では、自己重要感を高めることはできません。日々の能力開発も大切になっていきます。
Q:あなたは目の前の仕事をやり遂げる能力を持っていますか?もしくは、育んでいますか?

五つ目のポイントは、習慣化です。自身の目標に向かって、具体的な行動が日々できていることが大切になります。私の場合であれば、目的をベースとした目標に向かって、企業人事や受講の皆さんのご期待に応える組織開発や研修を展開することや、自身の考えや思いを世の中に日々発信していく行動になります。自身の目標を達成するために必要な具体的な行動を、習慣化していくのです。
Q:自身の目標を達成するために、日々行なっていることは何ですか?

六つ目のポイントは、学習モデルになります。行動の結果としてもたらされる状況を振り返り、自身の成長に繋げられていることが大切になります。私の場合であれば、関わる方の反応やフィードバックを元に自身の行動を振り返り、更に良いコンテンツ運営に繋げていくことになります。何故上手くいったのか、何故上手いかなかったのかを概念化し、次の行動に応用していくサイクルとなります。
Q:仕事の結果で、最近振り返ったことは何ですか?

7つ目のポイントは、コミュニケーションになります。良好な対人コミュニケーションにより、良好な人間関係を得られていることが大切になります。人は社会性の生き物です。一人では生きていけません。気づきやフィードバックを得ることができる人間関係を築き、他者からも自身の自己重要感を感じられる状態を作っていくのです。
Q:最近、他者から褒められたり労われたことは何ですか?

これら7つのポイントを導く3つの処方箋について、次回は綴ってまいります。

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